オシムと、スペシャリストと、ポリバレンスと(1)


 どうも皆さんこんばんは。一気に3つの、分厚いTBをもらって嬉しい悲鳴をあげているKINDです(笑)。


 ええと、どういう構成でレスをしようかと思ったのですが、一つ一つ長くなりそうなので、一つずつTBを掛けていく方法を取ります。

眞鍋カヲリを夢見て(酩酊)さんへのレス


 酩酊さんへは、一度コメント欄でレスを返しているので、そのコメントに対してトラックバックをかける形になります(字数制限が厳しく、十分に言いたいことが書けないので……)。

http://blog.livedoor.jp/meitei2005/archives/50824613.html
オシムポリバレントを重視する証拠はいくらでもありますが、
確かに「判定を下すのは早すぎる」というのは常に成立する言明ですね。
それではKINDさんの文中にある「意識付け」の意味はなんでしょうか?


 ども。オシムポリバレントを重視する証拠は僕の手元にもたくさんあります。が、スペシャリストよりもポリバレンスを重視する」傍証はまだありません。話の流れでいうとDFですが、オシムはこういう発言をしています。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/kaiken/200609/at00010497.html
「はっきりしているのは、優れたストッパータイプの選手が不足しているということだ。背の高い、しっかりしたボールさばきができるストッパー。すぐにプレーできなくても、控えでいつでも準備ができている、そういうストッパーはいるだろうか。皆さんの方がたくさん試合を見ているだろうから、聞いてみたいものだ。」


 ストッパーというのは「スペシャリスト」で、その優れた選手がいないことを嘆いている。その中でレギュラーとして選出しているのは田中マルクス闘莉王坪井慶介のみ。オシムにとってはこの2名が「優れたストッパー」で、実際2バックの時はこの2名以外まだ使っていない。そしてこの2名を欠いたガーナ戦では、阿部を完全にリベロとして使い、水本裕貴今野泰幸を使った。今野に取って代わられた青山直晃山口智あたりはまだ物足りないと考えているのではないでしょうか。


 まとめると、ポリバレンスのほうが重要なら、ストッパーの不足を嘆く必要なんてないわけです。別の「前にいける」「ボールさばきができる」選手をあてがえば済む。だけど、オシムは優れたストッパーの不足を嘆く。そこに僕は、オシムの「スペシャリストへの渇望」を見て、また「スペシャリストよりポリバレンスを重視する傍証はない」と結論付けるものであります。


 もっとも、これはあくまで仮説。今後、オシムスペシャリストが少ない現状を諦め、ポリバレンスをより重視する選手起用をしていくかも知れません。しかし今回は、スペシャスト2名の欠場による緊急避難。だからポリバレンスの優位が証明されたわけでも、スペシャリストの不在がクローズアップされたわけでもない。「現時点で結論を出すのは早い」という僕の判断は、過不足のないものだと考えています。


 それから意識付けについて、これはオシムの練習を実際に何度か見て感じたことです。オシムは「小グループに分けての制限付パス回し」を手を変え品を変えやっているに過ぎず、「全体としてどう攻めどう守るか」の具体的な指示はしていない。それは選手のコメントを漁れば幾らでも出てきます。オシムの練習はあくまでおおまかな「方向付け」「意識付け」であって、具体的な動き方は選手に任せていると思っています。


 とはいえ、こういったやり取りは非常に楽しいです。酩酊さん、今後ともどうぞよろしくお願いします。


 気長に続きます!

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 これからもどうぞよろしくお願いします!

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