「J2優勝おめでとう!」---そもそもなぜJ2降格したのか?(3)

KIND2008-09-29

■そもそもなぜJ2降格したのか? 原因を分析・改善しなければ再降格がありえる(1)
http://d.hatena.ne.jp/KIND/20080926/P2
ペトロビッチ監督のメリットとデメリットを比較してみる。---そもそもなぜJ2降格したのか?(2)
http://d.hatena.ne.jp/KIND/20080927/p1

 タイトルの「」部分を音読してみると、一抹の寂しさを禁じ得ない。それは、もともと僕にとってサンフレッチェ広島は「J1のクラブ」なのだし、J2というのはしつこいですが

 罰ゲーム

 だと思っているからなんですね。なので、J2優勝は嬉しいというかホッとする、というか「2,000万円入ったバンザーイ」以外のものではないというか。まあ確かに「タイトル」ですけどね。じゃあエンブレムの上に☆つけるのか、ゼロックスに続いて2冠目に数えるのかっつったらそうでもないでしょう。

 タイトルのカウントについては長くなるので割愛しますがw そんな感じで僕はたいして喜んでません。優勝しないよりはしたほうがいいですが、それぐらいのもの。「地域リーグJFL、J2と段階を踏んでJ2優勝! ついにJ1! よくぞ大きくなって(AA略)」って話ではないんだし。ステージ優勝1回、天皇杯決勝進出3回、ゼロックススーパーカップ1回のタイトルを持つクラブなんだから、もう少し目線を上に持っても構わんでしょう。


 ま、人それぞれでいいと思いますけどね、そこは。パブリックビューイングにも祝賀会にも風邪で行けなかった人間の愚痴かもしれませんw

■「オレたちは落ちるクラブじゃない」は頻出用語

 ところで、広島は2002年も2007年も「J2に落ちるクラブじゃない」と言われながら、というか選手自身もそうした発言をしながらも落ちたわけですが。2002年には久保竜彦藤本主税、2007年には佐藤寿人柏木陽介といった代表クラスがいたのに落ちた。優良外国人も1人2人いたのに落ちた。でも、これって

 別に珍しいことではない

 と思うんですよね。

 というのは、2008年のJ1で下位に沈んでるクラブのメンツみるとほとんどが「落ちるクラブじゃない」ようなメンツです。例えば現在17位の磐田は現役A代表(前田、駒野、川口)、A代表候補(村井)、元A代表(中山、田中、鈴木)年代別代表(カレン、萬代、成岡、大井、山本、河村、松井)などを擁している。16位千葉には現役A代表こそいないけど元A代表(巻、戸田)、年代別代表(谷澤、工藤、青木、池田、根本)がいる。15位東京ヴェルディだって現役A代表(大黒)、元A代表(土肥、福西、服部、広山)、年代別代表(那須、飯尾、平本、船越)がいたりします。

 彼らがJ2に落ちれば、広島同様に「落ちるクラブじゃない」と言われるでしょう。まあヴェルディは出戻りだからあれにしても。要は、広島ほどの戦力を持つクラブが下位に沈むのは、そんなに珍しくないってことです。もっといえば、別に広島はJ1で突出した戦力を持っていない。ではなぜJ2で突出したかというと、とりもなおさず「流出を抑えたから」であって、全体のケースからみるとイレギュラーです。

■J1中位〜下位はものすげーダンゴ

 むしろ注目すべきは、J1は「中位〜下位の差がない」ってところだと思います。

 例えば17位磐田と8位清水までの差はわずか7ポイントしかない。残りは8試合あるので、少し連敗がかさめば8位清水、9位京都、10位新潟あたりもうかうかしていられなくなる。

 これは何も2008年だけの話ではなくて、2007年の残り8試合時点でのJ1を見ると、

http://www.j-league.or.jp/data/view.php?d=j1f&t=ranking&s=26&y=2007 この時点においてはまだ少し差があったものの、8位磐田から15位広島までの差は勝ち点9しかない。

 2006年はどうかというと、

http://www.j-league.or.jp/data/view.php?d=j1f&t=ranking&s=26&y=2006 7位大分から15位広島まで勝ち点差12だ。




 ここ3年でいうと、中位から下位にかけてはものすごいダンゴで、しかも

 年々差が縮まっている

 ということが言えるわけです。そしてサンフレッチェは、見ての通り2006年、2007年とこのダンゴの中にいます。つまり、印象論ではなく事実として「チーム力に差のない中位から下位」に入るぐらいの戦力でしかないってこと。そしてそのダンゴは、ちょっとしたきっかけで上と下が入れ替わる。去年は、その中で明確な弱点を抱えていたから降格したのであって、そこを埋める or 

弱 点 を 突 か れ な い

 状況になれば勝てるわけです。まして、下のカテゴリーならなおさら。で、前回のエントリーでここで触れた身も蓋もない解決策とは、「強力な外国人DFを獲得する」です。

■広島の守備は去年と大して変わってない!

「足元が上手い」ことが前提として、できれば単純なクロスボールを跳ね返せる空中戦の強さ(上背185センチぐらい)、ドリブルに対しても粘り強く守れ(腰が低い)、人だけでなくボールに対しても守備ができる(読みがある)選手。2005年時に在籍し、ペトロビッチ監督就任後にチームを去ったDFジニーニョのような選手が理想。あのときも、彼1人の正確なポジショニングと読み、それに裏打ちされたクロスへの対応のよさに何度も助けられた。

 こういう選手が1人、できれば2人いれば広島の守備は立ち直る。この際、攻撃に外国人は必要ない。DFに関しては槙野と森脇が育っているので、3バックのいずれかに使い、いずれは槙野と4バックを組ませるとかの方法を考える。もちろん3バックで通用するならそれでもいい。

 で、なんでコレが身も蓋もないかというと、「そうでもしないと決壊が目に見えている」からですね。

 僕の結論を言えば、広島の守備は 

去年と大して変わっていない

 と思うからです。

 これについてはすげー重要だと思うので、動画なら動画、なければ連続写真あるいはキャプチャーなんかを使いたいんですが、あいにく環境がプアだったり技術だったり知識だったり、いろいろ足りません。それに著作権を突っ切ってうpする度胸もあんまりありません(笑)。なので、結局は文字で済ませるかもです。


 だらだらと次回へ続く。あ、このブログはこんな感じでずーっとダラダラと管理人の一人喋りが続きますんでご了承のほど。