大学生はサッカーを見ない

 なんか知らんが、下のエントリーが人気ですな。ありがとうございます。しかし、「Perfumeのほうが面白い」と書いたときは叩かれまくったのに、ほとんど同じことを表現変えて語っただけでこんなに反響が違うとは。コピーの威力は恐ろしい。

 閑話休題。ここんとこ、仕事で大勢の大学生と交流する機会があった。普通に生活していると、10歳近く離れている学生と交流することはそうない。貴重な経験だったといえる。

 彼らにはいろいろな話を聞かせてもらったが、当ブログで紹介する以上当然ながらサッカーの話もした。彼ら/彼女らは20人近くいて、ほとんどが広島修道大学に通い、3人ほどが広島経済大学生だった。年齢層は19歳〜22歳まで。

 彼ら20人に「サッカーって見る?」と適当に話を振ってみたところ、回答は見事に「見ない」で一致した。「過去に見ていた」という意見すらない、潔いほどに「ゼロ」だ。
「サッカー中継やってたら見る?」と聞いてみたが、「見ない」「いつやってるのか知らん」「選手誰も知らんし」のよーな意見がほとんどだった。

 こうなることは、予想していた。というのは、僕の従兄弟も広島修道大に通っていて、やはり似たような状況だと聞いていたから。彼は小中高とサッカー部で、周囲にはそれなりにサッカー好きの人間が集まってるはずなのだが、「サンフレッチェの話になることはほとんどない」のだという。

 広島県外の人に分かるように地図で説明すると、広島修道大学はまさにビッグアーチの「お膝元」にある。周辺に何もないといわれるビッグアーチだが、実は約6000人の大学生という「大票田」がすぐそばにある。そして、しっかりと無視されているということだ。

 

 ただ、彼らがサッカーを見ないで何をしているかというと、特に何をしているわけでもないようだ。

「土日の昼って何してる?」と質問すると、「寝てる」「wiiしてる」「デートかな」「テレビ見てる」「ネットしてる」などの意見が多かった。趣味が多様化していることをここでも実感できる。が、それは逆に言えば「ライバルは多いものの、強力なライバルはいない」ということではないかと思う。

 実感として思ったのは、彼らはサッカーを「まったく知らない」ということ。http://www.j-league.or.jp/aboutj/2007kansensha.pdf こちらにあるように、Jリーグが若年層の関心を惹き付けられていないのはデータの通り。ただ、「好きの反対は無関心」というのは本当で、彼らはサッカーを「嫌い」なわけじゃない。ということは、逆に言えばチャンスでもある。サッカーを好きにさせればいいのだ。その方法は、やはり幾らでもあると思う。もちろん、簡単ではないが。

 大学生は、金はないが時間だけはたらふくある。まして広島修道大や広島経済大は、学内に専用駐車場を持っているほど、学生の車所持率が高い。彼らは、ビッグアーチへの最大の障壁の一つである「移動手段」をすでにクリアしているといっていいわけだ(駐車場問題は別にあるが……)。

 ここを取り込まない手はない。小中学生100円デーもいいが、彼らに対する投資が必ずしも成功していないのは過去のデータを見れば分かる。それよりも、近いうちに社会人となり有力な顧客層になりうる大学生に対する割引サービスをもっと強化してほしい。極端にいえば「女子大生0円」などのディスコ方式など、えげつないぐらいの商売っ気を見せてもいい。

 だいたい、大学生の考えることなんて大差ないのだ。各大学のテニスサークルの盛況ぶりを見よ。お母さんの買ってくれた服を着て入会届けを書く彼らが何を求めているか、誰でも分かる。そうそう、DT割引というのもいい。「僕、今年で22歳になるけどDTです」と申告すればチケット代金を割り引くのだ。DTとはむろんダウンタウンではなく童(ry

 とにかくそれぐらいやれ。「サンフレってアコギすぎる」って陰口叩かれるぐらいにやってくれ。少なくともオレは擁護するから。