反芻:サッカーって最近つまんなくね?

 まあ、ご承知の通りサポティスタで取り上げられ、このブログ史上最大の反響(というか反感(笑))を買ったあの記事http://d.hatena.ne.jp/KIND/20080225/p2について。ちょっとここで個人的に反省点を挙げてみます。

 包括的な言い方をすれば、「書き方が悪い」こと。または「つぶやきをブログで公開したこと」ですね。

 データを引っ張ったり根拠をどこかに求めたりはせず、あくまで「自分の周辺における皮膚感覚」で書いた。だから、あれを論として乗っけると、色んな意味で攻撃しやすい。「Perfumeとサッカーは関係ない」し「お前がPerfume好きなだけだろ」だし、さらにエスカレートすれば「お前に好きになってもらわなくてもいい」みたいな感じにもなる。

 もう読んでませんが(笑)サポティスタ掲示板が炎上してるのはそういうところでしょう、たぶん。その割にはてブが割と好意的というか、サポティスタ掲示板ほど敵愾心むき出しじゃないのが意外ですが。

 要するに、「結論として結構過激なことを書いてるのに論として雑」なやつは、全国ネットにのるとやばいことになるわけです(笑)。

 それは反省材料でした。さっきも書いたけど、僕はこのブログがスポットを浴びるなんて思ってなくて、ほとんどmixiの延長線上な気分で書いていた。そこがゆるみでしたね。

 で、逆にいえば僕が反省してるのは「それだけ」です。結論が間違ってるとは全然思ってない。単にデータ、論拠を書いていない、それだけの理由でしかない。で、僕はデータをまったく読んでいないわけではないし、クラブによってはある程度若年層の取り込みに成功しているところがあるのも知っている。が、それもさほど大きな成功とは呼べず、まだまだこれから。

 その割に、これも皮膚感覚だけど、「サッカーが面白いのは当然」と考えているブロガーが結構多く、「若年層を取り込めていない、やべーな」と考えてるブロガーは結構少ない、ように見えた。なので、「世間的にはサッカーはそんなに面白くないですよ」ってことと「若年層取り込めてないですよ」ってことを、Perfumeに絡めてつぶやいてみたのがあの日記、ということです。

 で、書いてみて思ったことは、「自分の皮膚感覚はそれほど世間とずれていない」ということ。あのエントリーを「単なる釣り」と思ってもらっては困る。いや、実際に困ったりはしないけど(笑)そういう意図ではない。「つぶやき」と書いたし「論として不完全」とも書いたけど、「結論として間違ってるとは思わない」ということです。

 そういう日記が、無視されることもなく、ガンガンに炎上し、はてブも大量に付けられ、はてなID限定ながらそこそこコメントも付いた。「単に的外れな痛い意見」なら、炎上するだけで終わり。しかし、その中でそこそこ真摯に向き合うような意見も散見された。それは、僕の意見にある程度真実があり、人が無視できない要素があるからだろうと。僕は、そういう風に考えました。

 サポーター高齢化(若年齢層を取り込めていない)、代表の動員も漸減傾向、Jの視聴率は相変わらず低空飛行、スカパーの契約者数は伸び悩む、サッカー専門誌の淘汰は止まらない、にも関わらず有力なサイトが増えるわけではない、などなど、日本におけるサッカーを巡る状況は決して良くない。指をくわえていれば、これから「冬の時代」を迎えるのはほぼ間違いないでしょう。

 そういうとき、意見を発信できる立場(ブログを書いている、ということはそういうこと)の人間が何をすべきか。それは、「これはやばい」と思って啓蒙的な書き込みをする(僕の論がそうというわけではない)ことと、「こういう理由で、サッカーは面白い」というポジティブキャンペーンをやっていくことなのではないかと。そういう風に考えています(だから、今後「サッカーはこんなにつまらない」という日記を書く予定はない)。

 岡田さんもどっかで書いてたけど、サッカー界はいま「巨大な内輪」になってきつつある。サポティスタにしても、アクセス数がすごいとはいえ「コアなサッカーファン」しか読まないわけで、そういう意味では内輪です。サポティスタ掲示板でサカヲタが一生懸命オレの記事を叩いたところで、「一般の人からみたサッカー」の地位が上がるわけでもない。ていうか、あんなヒステリックな感じは逆効果でしょう、むしろ。

 昨今の日本サッカー界の状況を考えるとき。「どうやったら一般にサッカーが浸透するか」という雑駁なテーマは、心あるサカヲタなら持っておくべき態度ではないかと。そんな風に思います。