音楽版“俺ミシュラン”2007その2

■3位:BOOM BOOM SATELLITES『EASY ACTION』

⇒イントロのリフと、かぶさってくるドラムでクソアガル!!! いやー、カッコよすぎる。

 ブンブンサテライツは『BLINK』『LIGHT MY FIRE』あたりは知っていたのですが、その時点ではそんなにハマっていませんでした。が、『Dive for You』『Kick It Out』で明確にデジロック方向に路線を切ったところから注目しはじめ、2006年のアルバム『ON』を聞いてハマり、そしてこの曲で完全にノックアウトされたって感じですね。

 ギターとベースに深めのリバーブかけながら、ドラムは生音のままドライな質感を保っている。ボーカルにもかなり強めのエフェクトが掛かっているから、重厚な他の音とドラムの乾いた音感の差が際立つ。しかもこの曲、他の音と比べてドラムの音がかなり大きい。最初のサビ終わりからAメロへ移行するときの、ドラムをフィーチャーした展開なんざ鳥肌もんです。

 『ベクシル』という近未来的なアニメ映画の主題歌になっていて、SFチックな世界観を感じさせる。『ON』収録の『Pill』にコード進行は酷似しているんですが、こっちのほうがより壮大なスケールを感じさせて好きです。

 某Jさんとお話した際、「ブンブンは初期のほうがカッコいい」ということをお話されていて、それはそうかもと思う。初期に比べて、現在はボーカルが前に出すぎていると。確かに初期のほうが音楽性は多様で、『DRESS LIKE AN ANGEL』なんかはビッグビートエレクトロニカでデジロックでありながら、ジャズっぽいトランペットがあったりする。多様性という意味では、現在よりも過去のほうがあるのは間違いない。

 現在の変化は「ビッグビート」「エレクトロニカ」からより「ロック」への先鋭化と解釈できる。しかし彼らを「ロックバンド」としてみると、やっぱりムチャクチャカッコイイと思う。ドラムを主役にもってくる日本人ロックバンドなんて、ほかにいるか? いたとしてこんなカッコいいか? って感じです。金欠なのでまだニューアルバム買ってませんが。早く手に入れたい。