熱狂の本質(にしんさんへの御礼)


 半分ネタのつもりで始めた「CWCの権威を上げちゃうよ!」企画ですが、思わぬ大御所からトラックバックを頂きました。「缶 詰 に し ん」のにしんさんです。


 にしんさんの提案内容は、「サッカーが盛り上がる方向」を正確に捉えた、真摯に考え抜かれたものだと思います。勢いで書いたとはいえ、先ほどのエントリーではいささか肩の力を抜きすぎたか、という思いに捉われています。まあ、それでも抜くんですけど(笑)。


 以下は、トラックバックを頂いたエントリー「クラブW杯を盛り上げるために。 」へのレスです。


にしんさんへのレス


 トラバありがとうございます。まずは、この記述に我が意を得た思いです。

http://blog.drecom.jp/soratobi/archive/1211
けれど、なんとか盛り上がって欲しいって気分はあります。
開催国のメンツって言うよりかは、頂点の大会が盛り上がることで
その予選も兼ねるACLが盛り上がってほしいってことでもあり
ACLが盛り上がって欲しいのは、やっぱりJリーグが、クラブが
アジアと世界とつながってる感覚の上に盛り上がって欲しいからです。


 余すところなく賛成です。Jリーグの大きな問題点に「世界と直結していない」ことがあり、他方で「世界と直結していない」競技は今ひとつ盛り上がりに欠けるという実態が他スポーツでも証明されている。「Jを世界に繋げる」意味でこの大会は「どうでもよくない」大会。狙いとしては、最終的にJの利益に還元されることを想定していました。だから、こちらの記述には「アイタ!」です。

参加チーム増加(開催国枠や2位枠など)については、原則反対。
なぜかというとJリーグの日程にも影響するから。
(中略)
試合数が増え、日程が増えることになるならば
仮にJリーグからクラブW杯に出場するチームが出たとして
出場するチーム以外のチームにも負担がかかることになります。
今以上にスケジュールが圧縮され、代表やナビスコ杯、天皇杯など
リーグ戦以外の活動にも大きく影響しかねない。
だから、Jリーグが盛り上がって欲しい、という原初の理由に反するので反対。


 仰るとおりで。アジア大会へJリーガーを派遣することを批判をしていた身としては、見落としてはいけない視点でした。徹底的にJ中心で考えれば「現行の6チームで盛り上げるしかない」というのは至極当然の結論ですね。で、核心部分について……。

そのクラブの本当のサポーターを大量に招待する。

まあ欧州のクラブは必要ないとして、
例えば南米や中南米、アフリカやアジアのクラブの場合、
チャンピオンズリーグを制覇したとき、その賞金の他に
サポーター5千人くらいを招待するツアーとチケットの資金を
FIFAが供出して協会に割り当てる。

ハコもKINDさんが言うように
初戦レベルではワールドカップの基準を求めない。
味スタくらいの会場で、両クラブのサポで1万と国内で2万。
本気の客1万を含む3万人集まれば、
会場的にも映像的にも相当盛り上がるはず。

本当に歓び、本当に悔しがるひとびとがいて、
その人たちの前でする試合で、選手は手を抜けなくなる。
試合内容も、事前の調整も本気モードに近づいてくるんじゃないか。


 実現すれば大変面白いですね。特に南米王者としてボカ・ジュニアーズが来るなんてことになれば、愛すべきボケンセたちが大挙して押し寄せるでしょう。彼らを金銭的にサポートできれば、より多くのファンが来日しますし、夜の六本木はさぞ楽しいことになるでしょう(笑)。


 もちろん問題はありますけどね。にしんさんが挙げられた問題以外にも、不法滞在者の大量流入を誘発する恐れとか、差し手はあくまで日本人ではないのか、とか。ただ、単純にサッカーを楽しいと思わせる要素は「カロリー(熱量)」(フィル・ボールあたりにいわせれば「モルボ」なんでしょうが)だと思っています。カロリーを生み出す要素として、「サポーターに金銭的援助案」はサッカー的に見ても正しい方向を向いてると思います。なるほどなぁ〜、面白いです。


 ただ、大会に「モルボ」的要素を付け加えるという意味で、前回王者枠は欲しいところなんですけどねぇ……。Jの日程を考えると、落とさなくてはいけないか。


 以上、御礼ならびに感想でした。ちょっと、「ただ感想を述べる」というのは議論の落としどころとしてフン詰まりかと思うのですが、なにぶん大会自体がフン詰まりなのでご容赦。開催期間中、僕ももう少し考えてみます。

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