テルを成仏させてくれ


 はっきり書いておきます。現状のクラブワールドカップ(以下CWC)は、自分にとって「どうでもいい」大会であると。


 http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/live/cwc_20061210_01.htm


 もう本音でいきましょう。「チャンピオン」なんていわれても、それが「世界戦」の枠でくくられている限り、アフリカとオセアニアの試合に心的動因を求めるのは難しい。それはCWCという大会そのものの課題でしょう。お客さんは正直です。日テレのあおりの凄まじさは、大会の意味のなさの裏返しです。


 あらゆるサッカーの試合に発見はありますが、僕は世界戦に「発見」なんて求めていない。世界レベルのプレーの共演、じゃなければ何らかのドラマツルギー。今回のそれは、どう考えても岩本輝雄だった。それ以外に、この試合に肩入れする理由はない。“エジプトのジダン”なんて言われても、「ジダンじゃないからエジプトにいるんだろ?」と悪態の一つも突きたくなるというもの。ショーミな話、仕事じゃなきゃ試合レポートなんて書かないですよ。


 と、ここまで悪し様に書いてなんですが、両チームとも良いチームでしたよ。オークランドブンデスリーガ下位のチームのようだし、アル・アハリはペルー代表にちょっと似てました。でもやっぱり“世界トップレベル”とは呼べないですよ、あれじゃあ。


 そういうわけで、僕はどうしても岩本輝雄を見たいわけです。たとえ守備ができなかろうとも、運動量が明らかに少なかろうとも、正当なチャージであっさりすっ転ばされようとも。「岩本輝雄フリーキックがズバッと決まる」以外に、自分がこの試合を観るモチベーションは発生しなかった。そういうわけで、モヤッとボールが溜まりまくりの試合でした。


 とはいっても、やっぱりテルさんは楽しかったんだろうなぁ。オレが「引退試合で神懸り的なFKを決める」というドラマツルギーばかり期待しているから、ついグチが出てしまうだけの話なんだろうなぁ。


 でもねぇ。オレはそれ以外に期待するものなんてないんですよ、この大会に。この第二回CWCは、サッカー選手岩本輝雄の葬送曲が高らかに鳴り響く大会。サッカーに取り憑かれたのか取り憑いたのか、地縛霊みたいなもんなんです(笑)。本人が言ってるように「成仏」させてやらないとダメなんすよ。そして彼を送り出す葬送曲代わりのプレーは、やはり直接FKしかない。


 頼む、テルを成仏させてやってくれ。誰でもいいから。主に監督だけどさ。ホントに申し訳ないが、「オークランドの健闘」なんかどうでもいいんだ、オレは。ああ。

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