ハンブンサテライツvs昨年王者

 さて今日は(オレ的には負けてもいい)天皇杯のG大阪戦ですが。すさまじいメンバーですねぇ……。


http://www.chugoku-np.co.jp/Sanfre/Sw200612090182.html

−−−−−−佐藤寿−−−−上野−−−−−−−−−
−−−−−耼田−−−−−−−−柏木−−−−−−−
−−服部−−−−−−−−−−−−−−李漢宰−−−
−−−−−−−−−森崎浩−−−−−−−−−−−−
−−−−盛田−−−森崎和−−駒野−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−下田−−−−−−−−−−−−


 彼らを「ハンブンサテライツ」と命名しましょう(何)。なんせ、サブメンバーも含めてケガ人が続出しまくっており、この試合も「試合に出られる選手はほぼベンチ入りする」という状態。スタメンのうちミハイロ・ペトロビッチ体制になってからレギュラーといえるのは8人、しかも森崎兄弟・駒野はそろって普段とは別のポジションをやる。つまりハンブンは「サテライト状態」。なかなか大変なことですわな。


 戸田和幸が出場停止(最終戦で警告2枚を受けた)のため、リベロ森崎和幸が入り、右CBには駒野友一をスライド。青山敏弘の帰国が本日のため、1ボランチには「初体験」となる森崎浩司。右サイドハーフには李漢宰森崎浩司が下がった穴には、第34節清水戦で良い動きを見せた耼田慎一朗。そして2トップの一角には上野優作……昨年の王者ガンバ大阪を向こうに回すには、相当に厳しい面子です。


 以下、ポジションが変わった選手を中心に短いコメント。


 リベロ森崎和幸リベロは何試合か経験していますが、ビルドアップはともかく、守備面では性格的な問題でラインをうまく統率しきれなかったり、しっかり声をかけてやれなかったり、2列目から飛び出す選手を捕まえ切れなかったり、浮いた選手へのアタックが遅れたりと「守備者」としてのコーチング、読み、判断力、決断力にやや不安があります。だからこそミシャ(ペトロビッチ監督の愛称)は彼を頑として右CBに固定し続けていた。


 森崎浩司はミシャ体制以来ずっと攻撃的MFに固定されていましたが、今回は初めてワンボランチに入ることに。青山がやっていたようなミスのない繋ぎ、ダイナミックな展開、守備での機敏な読みと身体を張ったアタックなどができるかどうか。2ボランチではなく、攻め上がりはほとんど期待できません。が、ミシャ体制以来の彼は青山、柏木陽介の攻め上がりをうまくサポートするポジショニングを取り、中盤のバランサーとしての才覚を見せています。案外、うまくやってのけるかも。


 駒野友一はここ3年間で何度か右CBに入っています。ボールを持った相手との1対1の対応、オフザボールの動きへの対応、グラウンダーボールに対する読み、ビルドアップには問題がない。ただ上背がないこと、本職の守備者ではないため、逆サイドからのハイボールに対して被ってしまったり、マークを離すことがある。今日は恐らく播戸竜二とのマッチアップになりますが、加地あたりからのクロスに対してきっちりディフェンスできるかどうかがキモでしょう。


 李漢宰。ミシャは一貫して彼をサイドで使っていますが、彼の場合チームの状態が悪ければ簡単に「守備的」になってしまう。押し込まれた状態(恐らく今日もそうなる)から、自分で動いてボールを引き出してリズムを立て直す、ということは期待できない。逆に高い位置を取って中盤と近い位置でプレーできれば、うまく味方を使ってクロスまで持っていける。クロスの質にはややバラつきがありますが、「GKとDFの間に早いボール」ということはかなり意識している。彼をうまく使えれば得点機が生まれるかもしれませんが、使えなければ後半から吉弘充志あたりを投入し、駒野を右サイドに上げるかも知れません。彼にとっては恐らく前半が勝負。


 耼田慎一朗。最終節の清水戦では2トップの一角として出場し、佐藤寿人とクロスする動きなどで相手DFラインをかく乱。動きながらうまくボールをもらって、ウェズレイとは違った形でポスト役をこなし、チャンスの芽を作っていました。戸田の退場がなければ90分出場したでしょうし、試合内容も変わっていた可能性が高いです。今日は攻撃的MFですが、ボールを引き出す動きや球離れの早さ、スペースを作る動きなどの判断力に問題はない。今日は雨なので、シュートを積極的に打ってほしいですね。楽しみな選手です。


 上野優作ウェズレイが帰国していることを受けての出場。所属元の新潟から戦力外通告を受けており、広島との交渉は恐らくこれから。心理的には微妙な立場で、試合に臨むことになります。ハイボールへの対応は一応得意としていますが、さほど上背があるわけでもない。足元の技術はかなり怪しい。むしろ、どれだけ動いてファーストプレスを掛けられるか、奪ったボールを大事にできるか(寿人をフリーにする役割ができるか)というところ。彼にとっては来季の契約含めた正念場になるでしょう。


 以上、簡単ながら「ハンブンサテライツ」(笑)の概観でした。繰り返しますが、勝敗は問いません。先ごろの言に従えば「負けても構わない」と思います。が、一方で「選手層の厚み」、というものを見せてほしい欲求もある。うまく機能すれば、G大阪相手に勝てなくとも悲惨な試合にはならないだろう、と思ってます。


 今日の試合、生放送は残念ながらなし。ただ、録画放送がBS1で19時から行われます。今日の試合では、上記したあたりのポイントを確認しながらみたいと思います。

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