ドログバの偉大な記録(後編)

 チェルシーを20年間に渡って報じてきたジャーナリストのニール・バーネット氏によるチェルシー・オフィシャルサイト上のコラム。コラムの後半部分においてバーネット氏は、ドログバと往年の名選手イアン・ハッチンソン選手との比較をしています。


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超訳
 ドログバのプレーは、常にイアン・ハッチンソンを思い起こさせる。ドログバはハッチンソンよりも大きく、強靭で、力強く、スピードに満ち溢れ、ボールを持てばあらゆるプレーが可能だ。だが、ハッチンソンに比べると欠点を指摘されやすい。

 リバプール戦の前半、彼は何度かボールを弾ませて失っていた。しかし後半に入り、彼はいつものようにプレーを修正した。
 
 ハッチンソンとドログバの時代におけるファンの違いは、次のようなものだ。ハッチンソンは独特のロングスローを持ち、どんな時にでも愛された。だがドログバは、簡単にプレーの質を落とす傾向があり、けがをしやすく、レフェリーとのいさかいに巻き込まれやすい。そのため、時にはファンからのサポートが十分に得られていないと感じているようだ。

 だが、その問題はもう過ぎ去った。ドログバは、このチームで伝統的なセンターフォワードとして、ヒーローとして認められるべくプレーを始めているからだ。絶好調時の彼にはオーラがあり、皆を引っ張っていく雰囲気を持つ。彼は群集を熱狂させ、チームメートを鼓舞する。故国コートジボワール代表でキャプテンを務めているのは、なんら不思議なことではない。

(中略)


 偉大なイアン・ハッチンソンは、137試合と7試合で58得点を記録した。ドログバは、その記録を抜くことができるだろう。彼が昨年FIFA最優秀選手賞で10位に選ばれ、年間アフリカ最優秀選手で2位になったことは、その符号でも人々の評価が間違っているわけでもない。

 世界中では、ドログバはワールドクラスのプレーヤーとして評価されていた。皮肉なことに、チェルシーにおいてその評価を確立するには長い時間が掛かった。だが、今シーズンは、ホームのファンが彼により大きな声援を送るシーズンとなるだろう。

 忘れてはならないことがある。過去、チェルシーにおいてリーグ制覇を成し遂げたセンターフォワードはロイ・ベントリーとドログバしかいない、ということだ(付け加えるなら、ドログバの『JOB SHARES』も)。ドログバは、チェルシーにとって特別な存在だ。リバプール戦で彼は、それを証明した。

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