エッシェン「死ぬ準備はできている」

 17日にリバプール戦を控えているチェルシーのMFマイケル・エッシェンが、the sunに激戦に向けた決意を語っています。が、タイトルとは裏腹に、ちょっと予防線を張っているモノだったりして。

http://www.thesun.co.uk/article/0,,2002390000-2006430096,00.html
Essien: Prepare to die
By BEN KINSELLA
September 16, 2006

MICHAEL ESSIEN says Chelsea must die for the cause against Liverpool tomorrow.

The midfielder insisted: “The biggest battle will be in the middle.

“With people like Gerrard, Alonso and Garcia you have to kill yourself for every single ball. We cannot afford to give away possession and give them a chance to use their speed ? they have great players.”

Victory at Stamford Bridge would send the Blues eight points clear of their rivals.

Essien added: “We know this will not be an easy game, even though Liverpool are coming off a league defeat against Everton.

“I don’t pay much attention to that result because the Reds always improve against us and make things very difficult.

“But it is normal at this stage that teams are not well organised. It happens to us and to all clubs.”

超訳マイケル・エッシェンは、明日(17日)行われるリバプール戦に向けて決死の覚悟で臨む意志を明らかにした。

「中盤では、どんな試合よりもすさまじい戦いになるだろう。ジェラード、シャビ・アロンソルイス・ガルシアといった選手と対峙するためには、一つのボールとしておろそかにはできない。ボールを保持され、彼らにスピードに乗られたら耐えられないだろう。リバプールは偉大な選手たちを保有している」

 この試合で勝ち点3を取れば、首位のチェルシーは2位以下に8ポイント差をつけることができる。エッシェンは、さらにこう続けた。

「簡単なゲームにならないことは分かっている。リバプールは、前の試合でエバートンに敗れた状態でやってくるのだから。結果に関しては、それほど気には掛けない。レッズ(リバプールの愛称)は僕たちの対戦ではいつも驚くべき力を発揮し、苦戦を強いてくる。ただ、(シーズン始まって間もない)この段階でチームが成熟していないのは、普通のことだ。われわれに起こることは、他のチームにだって起こる」

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 そうなんですよねえ、リバプールはなぜかチェルシー戦になった途端にすさまじい力量を発揮する。その時点のリーグでの成績なんてまるで関係なく。なんとなく、金にモノを言わせて有力選手を買いあさる巨人と、地元の熱狂的サポーターに支えられた阪神を思い起こさせます。

 04-05のチャンピオンズリーグではグループリーグで対戦しリバプールの1勝1分け。同大会準決勝ではやはり2戦し、リバプールが勝ち越しています。ここ5試合の対戦成績は2勝1分け2敗の五分ですが、チェルシーの敗戦は05-06FAカップ決勝、さらに06-07スーパーカップというタイトルマッチでした。さすがにこれでは、チェルシーも苦手意識を抱こうというもの。エッシェンの気合の入り方も分かろうというものです。

 ところで、この言い回しで面白いと思ったのは「kill oneself for」という部分です。kill oneselfは自殺のことですが、そこに「to」「for」などが着くと、「身を削るほどの献身」とかいう意味に訳せます。この文脈でいくと、中盤のエキスパートであるジェラード、アロンソ相手にはすべてのボールに対して警戒せねばならない、転じて「一つのボールとしておろそかにはできない」と訳してみました。

 中盤の「殺し屋」的イメージのあるエッシェンですが、実際に彼が削っているのは自分の生命というわけですね。この試合、エッシェンがどういうプレーを見せてくれるかに注目です。

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