鳥越俊太郎、ITmediaNewsに“改ざん”指摘される
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0609/04/news071.html
当該の記事は、7月10日に掲載した「ブログでも2chでもない「市民新聞」とは――オーマイニュース鳥越編集長に聞く」。この中で記者は、鳥越編集長の発言として「2chはどちらかというと、ネガティブ情報の方が多い。人間の負の部分のはけ口だから、ゴミためとしてあっても仕方ない。オーマイニュースはゴミためでは困る」と書き、これがきっかけともなり、オーマイニュースの準備ブログが炎上した。鳥越編集長はこの記述に関して「インタビューのとき、たしか『一部の』と言ったつもりなんだけどね、(記事では)2ちゃんねる全体が全部ごみ溜めみたいになって」と語ったようだ(オーマイニュースの該当記事)。
個人的に、Oh my news回りから漏れ伝わってくる鳥越氏のネットに対するスタンスにはガッカリ。桶川ストーカー事件等丹念な取材を基本とする氏としては、JANJANに関するスクリーニングさえ行っていないというのはあまりに脇の甘い話ではないかと思う。
ただ、その件はその件として。今回の話は、鳥越氏が2ちゃんねるに対し「どちらかといえばごみ溜め」と発言したことについて、鳥越氏がシンポジウム内にて「一部の、と言ったつもりが全部の、というニュアンスで書かれた」と反論した。これに関し、ITmediaNews側は該当記述に関するテープ起こしの内容を公開し、反論としている。
2chはネガティブ情報の方がどちらかというと多い。2ch見ていると罵詈雑言が多い。それはそれで、人間の負の部分のはけ口だから、ごみためとしてそういう部分があっても仕方ない。ぼくらはごみためでは困るので、日本の社会を良くしたい、変えたい。変えるための1つの場にしたいという気持ちがあると思う。
なお、該当記事のすぐ下にあるが、ITmediaNewsは当然ながらゲラチェックは済ませており、先方から修正依頼などはなかったという。
鳥越氏は、ネットそのものには悪印象を抱いてはいないのだろう。ほぼ日刊イトイ新聞の「3分間でニュースを知る!」に数年にわたって無償で原稿を提供するなど、過度の警戒心があればできない行為だ。今回のコメントは、むしろ「反論の場」としてのネットに対する警戒心のなさが招いた「ついウッカリ」なのだろう。あるいは「空気読んでここら辺で収めてくれ」なのかもしれない。
何にせよ、“ニュースの職人”としてはいささか人間力に欠ける対応である。氏の再反論に期待したいが、あまり醜態をさらさずにいてほしいな、という気分もある。