遠藤について

 遠藤について、オシムは昨日の会見でこのように述べている。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/kaiken/200609/at00010542.html

>遠藤は、人生で一番走ったと、この間の試合で言っていた。彼は非常に素晴らしい選手なので、走ることが加われば成功するのは間違いないだろう。だから、徐々にではあるが進歩していると考えていいと思う。

 つまり、遠藤を育成しているのだ、オシムは(笑)。で、それが是が非かというところだが、オレはハッキリと「非だ」とコメントしておきたい。

 オシムは「成長してきた」と言っているし、自分もそのように感じた部分がある。それでも、イエメン戦の遠藤は遠藤でしかなかった。足下でもらうことがファーストイメージとしてあり、スペースを見つけていても「そこに走り込むのは自分」というイメージが希薄だから、必然的にFWと中盤のコンビネーションで崩せる場面は減る。サイドチェンジが入ったときにもやはり「足下」だし「パス」だし「クロス」だから、せっかく相手SBの裏を突いてボールを受けたのに、そのチャンスがフイになる。意識の問題なのだが、彼の年齢ですぐに変わるものか、疑わしい。

 ビルドアップだけではない、パスだけではない、バイタルエリアでシュートを放つだけではない。DFラインの裏でもらう、斜めに走る、自らシビアなゾーンに入って相手をスクリーンする、そういった泥臭い仕事が必要。サポートとは、FWの斜め後ろでボールが落ちてくるのを待つだけではない。三都主が引いた位置で受けたときにいち早くスペースへ飛び出した羽生に比べ、加地と遠藤の右サイドは機動性に欠けた。相手がイエメンだから目立たなかっただけの部分で、DFラインの斜め前で遠藤が持ったところで相手は何にも怖くない。オシムが“走ることが加われば”とコメントしている部分は、そういったところを指しているだろう。

 そういった部分を期待するなら、山瀬という選手がいる。彼は90分間走れないかも知れないけれども、オシムが遠藤に期待しているものをすでに持っている。FKはないけれども、ボールを持たずしてチームにリズムを与えることができる選手。そういった選手を使わないでおいて中盤の課題を言ったりするのは、ちょっと違うんじゃないか。
 
 もっとも、煙幕である可能性も高い。

>今後は親善試合を含めて、なるべく若い世代のプレーヤーにチャンスを与える機会があると思う。予告しておこう。

 なんてこと言ってるわけだから(笑)。

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