J2途中経過に何の意味がある?

 表題の件について連絡を。

■諸連絡

 まあ別に書かなくてもいいかとも思ったんですが、一応。30日〜2日まで東京にいますので、その間ブログの更新が滞ります。広島の試合がうまい具合にないので、タイミング的にはちょうどいい。

 福岡さんのほうは、まあ動きがあればって感じですが。上層部の絵に描いたようなダメっぷり(他サポなのに失礼)はさておき、16名も放出したにしては選手の粒はそこそこ揃っている。中村北斗、城後、若手の鈴木、中島、190センチのFW大久保、オーストラリア代表MFのタレイ、さらにパワープレイ要員としてハーフナー・マイクもいる。

 リーグで価値を積み重ねられるか否かはさておき。J2全チームからマークされている広島としては、福岡が全力で広島対策を打ってくるなら、かなり警戒しないといけないでしょうな。

草津戦のちょっとした感想

 まあ、動きが重かったのは現場で見てた身からすりゃ「しゃあないわ、こりゃ」って感想です。めちゃめちゃ暑かったよビッグアーチ。最高気温が28度で湿度が72%、ピッチ上の体感温度は35度前後まで達していたそうな。最初のボールの競り合いから、ルーズボールを追う足から、非常にベタ足になっていた。

 移動なしとはいえ、連戦の疲れが出てるなと思いました。そりゃ横浜FCさんや草津さんも移動がある分疲れてるけど、広島だって「今週」移動がないだけで、ここまで蓄積された移動からの疲労はあるわけです。そうした意味で、僕は仙台戦よりも「こうした試合はある、仕方ない」と思う。

 が、やっぱりそれでも指摘しないといけないのは、監督の用兵術でしょう。まずは「草津戦の前までに」選手交代がフレキシブルに行われていず、スタメンの蓄積疲労が著しかったこと。寿人、浩司、高萩の前線の3枚はやっぱり足が重かった。横浜FC戦あたりで、2トップにしてメンバーをある程度入れ替える方法が取られてもよかった。でもまあ、それはまだ「勝ったからよし」としましょう。

 それより問題なのは、「不測の事態に備えているのか?」というところです。

 端的に、佐藤寿人がケガしたら1トップはおろか、2トップ構想にすら大穴が空くわけです、現状。もし佐藤寿人が長期離脱すれば、1トップができる選手は誰か。平繁はまずムリ。ということはユキッチになる。あるいは2トップにして平繁と久保、平繁とユキッチといったオーダーになりうる。いずれにせよ佐藤寿人の欠場は、システムの変更を余儀なくされる可能性が高いわけです。

 その準備をペトロビッチがやっているようには見えない。平繁+ユキッチの2トップ、またはユキッチの1トップのような佐藤寿人不在時のシミュレーションを、「トップチームのメンバーで」合わせるような練習が行われているのか。草津戦終盤の、ユキッチのポジションの定まらなさ、相変わらず周囲との呼吸が合っていない様を見ると、どうもそうした練習が行われているように思えないのだが。

 サンフレッチェ広島はJ2では突出した戦力を持っているし、森崎和幸ストヤノフがいる限り相手に主導権を握られることはない。ダバツとの契約が切れたことで外国人を補強できるようになったので、良い外国人DFを補強できれば昇格そのものは可能であるように思う。

 しかし、仮に佐藤寿人が離脱すれば、現在の状況を見るに得点力の低下、決定機の減少につながる可能性は高い。相手チームが守りを固めてくる以上、チャンスの減少は勝ち点の減少に直結しうる。

 そして問題は、そうした特定選手に依存した状態になっているにも関わらず、監督から危機感が感じられないこと、次善策を講じていないようにみえることだ。これは「柏木がいなかった、青山がいなかった」という言い訳を並べた昨シーズン終盤から、ペトロビッチ監督が何も学んでいないことの証左に思えて仕方がない。

 確かに勝っている。4連勝した。無失点で終えた。しかし、ぶっちゃけていえば「だからなんだ」という感想を禁じえない。ここはJ2という罰ゲームの場所である。何かを誇りに思いたいなら、まずは昇格という最低限の結果を出してからにすべきだろう。