サッカーって最近つまんなくね?(改訂版)

って思ってるオレは単なる釣り師か。でも割と率直にそう思います。以下、大幅に書き直しました。主旨に変更はなし。

(いっぱいアクセスもらったので追記:単なるつぶやきにリンク張られちゃいましたが(笑)面白いからいいや。サンフレやJばっかり例に出してますが、代表も全然見なくなっちゃいました。東アジア選手権、とうとう1試合も見なかった。岡ちゃんが悪いとかそういう話ではなくて、単純に興味が失せた。なんだか楽しくないから。

 海外サッカーも同じですなー。友達とチャットしてて「いまアーセナルの試合やってるから見ようよ」といわれりゃTVつけるけど、それ以外ではとくに。まあブクマコメにあるように「そういう時期」なのかもしれないし、一方で一応15年サッカー好きやってる人間がこういう風に劇的に「冷める」のって、まあ危惧せずとも「気に留めておく」程度に気にした方がいいんじゃないかなー。と、分かったような口を聞いてみる。

 つまりオレの言いたいことは!!!
 
 あ〜ちゃんカワイイよあ〜ちゃん
 
 さらに追記:サポティスタコメ欄を受けての感想http://d.hatena.ne.jp/KIND/20080227/p1

 ま、単なる印象論です。これを「何かへの批判」として捉えるなら、まあアバウトっちゃあアバウトかもしれない。しかし自分のブログなんだから、いちいち「アバウトな批判を自重しよう」とは思わない。垂れ流します。

 端的に言って、「熱」が減りましたね。人と喋っててサッカーが話題にのぼる回数があまりに少ないこととか、「サッカー好きでないけどスポーツ全般は好き」程度の人のブログでもサッカーの言及は少なかったり、mixiなどで交わされるサポ論が完全にコアファンの嗜みと化していることだったり。

 分かりやすく言うと、「考えずに入っていける」部分が減った。それも、ほぼゼロに。例えば10年前は違った。初のワールドカップ出場がついに決まり、日本を牽引する有望な若手・中田英寿というアイコンがおり、三浦知良が失敗して以来未だ見ぬ「ヨーロッパで活躍する日本人」像があり、4年後には日韓共催のワールドカップも決まっていた。「高度経済成長期ってこんな感じだったんじゃねーのか」的な狂騒があった。少なくとも今は、そういう狂騒はまったくない。

 まあ、「ハツモノ」が盛り上がるのは当然だ。そして現在の状況がある程度「正常」なのも分かっている。しかし「正常」な状況が、サポーターの平均年齢がものすごく高いこと(35歳)だったり、浦和レッズですら全国的な視聴率はさほどでもなかったり(クラブワールドカップで10%台前半)、もちろんJの優勝決定戦は「いつもどおり」低視聴率だったりするのは、率直に言って「どうなの?」と思わざるをえない。

 「『それでいい』とするあなたは、ホントに『それでいい』と思ってるの?」と言い換えてもいい。ひょっとしたら「そこから楽しみを見出すのがサポ」なのかもしれない。恐らくそれはその通りなのだろう。しかし、それは「そこから楽しみを見出せない『普通の人』は必要ない」ということであり、遠からず破綻する。それは当ブログの方針に反する。

 ぶっちゃけ、今は明らかにサッカーよりPerfumeのほうが面白い。例えば先日行われたSHIBUYA-AXにおけるPerfumeライブチケットの定価は3,990円だった。ヤフオクでは高騰しまくってるが、あえてここは定価で比較したい。一方、サンフレッチェ広島のチケットで近い価格帯を探すと、SA席の当日券が4,000円だ。

 この2つを比較すると。Perfumeのライブでは、19歳のカワイイ女の子3人組が、メチャカッコいい音楽に載せてキレ味鋭いダンスを繰り広げ、MCではトロットロの広島弁で、そこら辺の芸人よりはるかに面白い喋りをする。セットリストから企画に参加している彼女たちのステージングは、奔放に見えて緻密な意図の下で計算されており、それでいて彼女たちの天衣無縫な個性がしっかりと保存されている。「アイドル」としても勿論、「現行のパフォーマーすべて」と比較しても相当面白い部類に入るだろう。実際、サマソニに参加したある人は「オオトリのThe Offspringより、Perfumeのほうがはるかに優れていた」というコメントを残している。

 一方でサンフレッチェ広島は。4,000円払って市内からクソ遠い広島ビッグアーチまで片道300円〜440円程度の出費を余儀なくされる。最寄り駅からさらに15分弱山道を登らされ、周囲にはロクに店もなく、露店の質もイマイチ祝祭性に欠けていてノッていきにくい。それでも試合が面白ければいいが、去年に関しては応援する気が失せるような試合ばかりだったし、今年はJ2で確実に相手の魅力が下がる。勝ち続けられればそれでも報われるが、そう簡単にはいかない。ぶっちゃけ、ストレスフルな試合ばかりだろう。

 同じ4,000円で、かたや終了後に放心状態に陥るほどの恍惚感を得られ、かたや空しさとやりきれなさが残る。もう、全然勝負になってない。だからオレは、サンフレサポでなくPerfumeサポになった。これは変節でもましてアイドルヲタになったわけでもなく、自分の快感原則に従っただけのことだ。

 「サッカーとPerfumeを比べるのはおかしい」とお思いかもしれない。しかし、ケータイの使用頻度が上昇するにつれ、読書時間、TV鑑賞時間、ゲームプレイ時間が減っているという統計がある、らしい。明確ではないにせよ、それらに相関関係があるのはほぼ間違いないと思う。誰にとっても1日が24時間である以上、それは当然のこと。同じように、24時間しかない1日を何に割くかと考えたとき、サッカーの試合に費やした2時間をPerfumeのライブDVDに当てる自分がいるということだ。少なくともいま、KINDという個人の中で、魅力においてサッカーはPerfumeに大きく後れを取っている。

 こういう考え方は、すごく大事だと思うのだ。スポーツであるという前提を取っ払い、原初的な快感原則に従ってコンテンツを比較すること。何も考えずに、シンプルに「楽しいから好き」と呼べる状態でないと、これからもサッカーはPerfumeに完敗し続ける。いや、すでにフィギュア女子には負けてるだろうし、ひょっとしたらハンドボールにも負けるかもしれない。

 エンタメである以上、「楽しいもの」を提供し続けないといけない。だからオレは、サッカーとPerfumeを比較することは正しいと思う。実際、昨年も新規顧客獲得に失敗していたらしい、というデータも出たらしい。ファミリー層の増加を考慮せねばならないとはいえ、自分の周辺における盛り上がりのなさを考慮すれば「やっぱそんなもんだろう」というのが率直な感想。そのあたりの「印象」や「気づき」には、意外と根拠があるのかもしれない。

 お客は快感にしかお金を払わない。そしてご新規さんを呼ばなければ、遠からずJリーグは破綻する。その辺の危機感を、もう少し持たないといけないのではないか、と思ったりする。