「オリコンなんて……」そう思ってた時期がry

 オリコンランキングなんてどうでもいいと思ってたんですよねえ……ここ10年ぐらい。
 最後にJ-POPのランキングに注目してたのは、1998年ぐらい。その頃は、ミッシェルガンエレファントとブランキージェットシティにドはまりして、ランキングなんてどうでもよくて、彼ら全部のCDを発売日即購入して、ライブにもちょこちょこ参戦して、という日々を送ってました。まあ、それはいいとして。

 Perfumeの新曲『Baby cruising Love / マカロニ』が、チャートですごい動きをしています。16日付けのデイリーランキングで初登場3位というのは、興奮と共に書きましたが(笑)その後も安定した売り上げを続け、3位⇒3位⇒3位とずっと順位をキープして、そして19日付けランキングではついに2位ですよ。

 http://www.oricon.co.jp/rank/js/d/

 しかも1位はすぎもとまさとで、新譜だけに限れば実質1位。アイドルソングPerfume以外一切聞かないので分かりませんが、こんなに売れてるアイドルなんて今どきいないでしょう。

 ちょっと脱線しますが。社会学部のレポートで「現象としてのモーニング娘。論」を書いたことがありますが(笑)、モーニング娘。は今思えば「人間ドラマ」という最終手段を使ったアイドルだった。

 つんくの「偽ダサ」なポップセンスは当時小室哲哉の打ち込みサウンド小林武史ら正統派ポップスが主流だった時流にハマッたし、そこに「ASAYAN」で報じられた擬似共有体験が重なったことでポピュラリティを獲得した。モーニング娘。は決して音楽性「だけ」で選ばれた存在ではなかったし、だからこそつんくの引き出しが狭まる前に「宝塚」的シャッフルを取り入れて話題作りに奔走した。

 けれども、結局飽きられた。CDそのものの売り上げが落ちたことに加え、ボーカル主体の「J-POP」枠を脱することができなかったことも一因でしょう。結局CDを売る以上は「真っ当な方法」、つまり「難しいけれども聴きやすい」ポップスの構築に挑戦することができなければ、いずれ飽きられる。これは何もモーニング娘。に限ったことではないし、Perfumeという成功例を見ての後だしジャンケンにすぎないけども。

 脱線を終了して、Perfumeミュージックステーションの効果もあって(あれは見てるほうが緊張しまくったよ!! 弱いとはいエフェクトかかってる唄を生歌唱とは……)、やはり「アイドルなんて……」と思ってたツレが「Perfumeええやん。オレもアイドルにハマることになるのか……」というメールを送ってきたり。「道夏大陸」を見せたマイミクさんがえらく感激したり。良い音楽を地道に作ってきた結果、Perfumeの魅力は確実に一般層に広がってます。

 アイドルヲタクの所有物になってた「アイドル」が、「」を外して一般層に浸透してきた。「気持ち悪い人たちがオナニーの合間に聞いてる音楽」だったものが、「普通に聴ける音楽」「になりつつある。ジャンル全体の地盤沈下は止めようがないし、そういった意味でPerfumeは現時点で極めて例外的な存在。けれども、ここで彼女たちは「アイドルソングであろうと、しっかり作った良いものは受け入れられる」という前例を作ろうとしている。これがジャンル全体に波及効果をもたらせば、あるいは「アイドル」そのものの意味が再び変わるのではないか。

 その可能性は低いかもしれない。しかしこれまでは、そうした可能性すらなかった。ゼロから1を産むことの難しさは、創作活動をした誰もが身に染みて分かるはず。その意味で、Perfumeはすでに日本のアイドル史に残る偉業を達成しつつあるのかもしれません。

 ま、色々書いたけれども、要するに皆さん聞いてくださいってことです(笑)。ウィークリーは何位に入るんだろう。こんなにランキングが楽しみになる日が、また来るとはなあ。