ファーガソンの悪口から学ぶ英語

 さて、恒例の(?)企画ですが、今日はアレックス・ファーガソンオールド・トラッフォードのファンを攻撃しているthe sunの文章から。

http://www.thesun.co.uk/article/0,,2002390000-2006420719,00.html
We're shh and we know we are
By NEIL CUSTIS

ALEX FERGUSON has branded Old Trafford’s weekend fans as ‘sleepy’.

The attack is sure to enrage Manchester United supporters who spend big money to fill the 76,000 capacity stadium.But Ferguson believes they do not make enough noise at home on Saturdays and Sundays.

And he wants his own supporters to take a leaf out of the Celtic fans’ book. They generated a sizzling atmosphere on Wednesday night when the clubs met in the Champions League.

United boss Fergie said: “I think back to some of the great Wednesday nights ? electric. We need that more often. We have to get that atmosphere throughout the season.Some weekends they come here and wait to be entranced, to see magic. But we need their spirit to ignite the team at times. It should not always be the other way round. A fan can stir his team.”


超訳アレックス・ファーガソンは、オールド・トラッフォードのファンを「眠気を誘う」と痛烈に批判した。この発言が、大枚を叩いてスタジアムに詰め掛ける76,000人のマンチェスター・ユナイテッドファンの怒りを買うことは必至だ。だが、ファーガソンは土曜日・日曜日にスタジアムへ詰め掛けるファンは、もっと声を出せるはずだと考えている(訳者注:CLのファン層とプレミアのファン層はかなり違うらしい)。

 ファーガソンは、マンUのサポーターに対し、セルティックのファンを見習ってほしいとコメント。彼らは、水曜日にチャンピオンズリーグマンUと対戦した際、熱狂的な雰囲気を作り出していた。

「水曜日の試合? 最高の雰囲気だったね。ああいった素晴らしい雰囲気をもっと味わいたいものだ。シーズンを通して、ああいう雰囲気がほしい。幾つかの試合では、観客は入場し、マジックを見ることを待ち望んでいる。だけど、われわれが欲しているのは、チームを奮い立たせるスピリットなのだ。ファンは、チームを(勝利へ)駆り立てることができるんだよ

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 いやー、何ともストレートですね。日本ではありえないコメントです。日本の監督にしても選手にしても、とにかくファンに向けた心のこもったコメントが少ない。

 いや、そりゃ「ファンに申し訳ない」「ファンに勝利をプレゼントできた」程度のコメントはしますよ? だけどね、そういったコメントは「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と同じ躾(しつけ)のようなものですよ。

 ファンが来てくれたことに感謝するなんて当然ですから、その当然のことをコメントするのもある意味当然。それが出来ていない一部監督・選手(代表レベルでもいるんだ、これが)は猛省すべきですが、当然のコメントをして満足するのではなく、ファンが起こしたリアクションに言及してこそ、本当の意味でファンサービスになるのではないですかね。

 まあもっとも、ファーガソンの場合言い分は分かるけど、いつもながら毒を吐きすぎです(笑)。「来てもらっただけでもありがたい」という含みを持たせていないのは、彼の個性ゆえか、それとも記者がそう脚色したのか。このコメントを受けた次節のファンのリアクションを見たいですねえ。

 ところで、ここの記事で面白いと思ったのは、「take a leaf out of〜」の箇所です。これは「〜の一部を取り去る」という意味ですが、そこに「Celtic fan's book」とあることで「セルティックのファンブックを破り取れ」、転じて「お前ら、セルティックファンの爪の垢でも煎じて飲め!」という意味になるわけです。

 また、「sizzling atmosphere」というのも面白いですね。sizzleというのはジュージュー言う音のこと。よく「シズル感」と言いますが、あのシズルです。サッカーの応援の風景では、さしずめ「歓声や拍手が鳴り響いている」とでも訳せばよいのでしょうか。

 いやー、さすが名監督の言葉。勉強になりますね〜(笑)。


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