岡ちゃん批判をする前に(代表雑感)

 トラバを送れないので、引用のみ。

http://www.asahi-net.or.jp/~WF9R-TNGC/nikko.html
>【3月29日】 結論を出すにはまだちょっと早いかもしれないけれど、とりあえずイングランド協会がうらやましい、あとイングランドフットボールファンも。だってほら、使えなかったマクラーレン監督をクビにできたじゃない、そりゃあ「EURO2008」への出場を逃すっていう痛い授業料は払ったけれども、欧州にはすぐ2年後に「FIFAワールドカップ南アフリカ大会」の予選を戦うってゆー楽しみがある。カペッロってゆー有能な監督を頂いてのぞむってドキドキ感があと2年は続く。出場を果たしたら果たしたで本番でも期待が持てる。でも日本には苦しみしかない。その苦しみが2年は続く。下手したら6年も続きかねない分水嶺へとさしかかっているのに、サッカーの世界にそんな危機感がまるでないことがさらに苦しみを倍加させる。

 サッカーブログってほとんど読まなくなったけど、岡ちゃん批判ってこういう意見が大勢なんだろうか? こういう意見っていうのは、要約すると「岡ちゃんはダメだ、有能な監督を連れて来い」ってことね。

 で、まあ「たぶんそうだろう」と勝手に判断して、話を進めると。
 大前提として、オシムが倒れた時点で火中の栗を拾ったのは岡ちゃんだけってことを忘れないよーにしないとねえ。

 世の中の監督にとって、オシムが倒れた2007年11月16日時点の日本代表チームを引き継ぐメリットなんて、どこにもないわけですよ。世界随一の名将である前任者と常に比較され、しかしW杯予選まで時間がほとんどなく、合宿も「長期」とはいえ大した時間組めるわけでもなく、マッチメークも苦しく、国際的注目度も低く、従ってステップアップにもなりえない。国際的に知名度のある外国人監督にとってはメリットゼロだし、知名度のない外国人監督にも旨味は少ない。

 日本人監督にとっても事情は同じで、1997年・1998年の岡ちゃんがどんだけひどい目に遭ったかということを知っている。協会連や電通・各スポンサーに対する政治的な背景も無視できず、各クラブに対しても強く出れるところとそうじゃないところで差が激しくなり、自分の思い通りのチーム作りはやりにくいわけで。

 要するに、あの時点での日本代表チームってのはそれぐらい面倒な存在だったわけ。そんな火中の栗を拾ったのが、過去にひどい目に遭ってる岡ちゃんだけってことを簡単に忘れるべきではないと思うんですが。

 もちろんプロとして、現状の停滞するチーム作りの批判を受けねばならない。しかしそういった批判と、強豪国のファンよろしく「ダメなら監督挿げ替えろ」な要求をすることにはだいぶ隔たりがありますわな。日本は日本でしかなく、強豪国ではないし、W杯開催の予定もしばらくない。2002年などと比較すると、たいして旨味のない代表チームだってことを認識しといたほうがいいんじゃないでしょうか。

 それと、なんじゃコレ。

 オシム監督だったらまずやらない戦術。でもってオシム監督の時にはありえないような動きの鈍化。あれだけ動けて点もとれてたメンバーをしてこの惨状へと変えてしまう当たりはもはや、監督としての力量に依るとしか言えないところなのに何を考えたか岡田さん、メンバーが悪い前の監督の戦術が悪いといった旨のことを言って自分流を始めるらしい。それは別に構わない。監督が自分なりの戦術を自分ならではのメンバーで行うことは構わないけどでも、前の勝ってたメンバーを使って何もできなかった自分の不明は恥じないんだろーか。力量に懐疑を抱かないんだろーか。抱かないからこその監督業、ってんならきっとこの先も振り返らず改めないまま叩かれ続けるだろー。

 よくわからんけど、岡ちゃんは別に「メンバーが悪い前の戦術が悪い」なんて言ってないよね。言うわけがない、そんなことを言えばクラブから袋叩きに遭うし。

http://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/p-sc-tp2-20080329-341517.html
岡田監督 オレになってすぐ公式戦の予選(2月6日、タイ戦)だったから、いろんなことを変えるのはリスクが大きかった。今までを踏襲してやってきた部分が多い。我慢してきたこともあるけど、これからはオレのやり方でやっていく。戦術を含めてトレーニングの組み立てとか、口で説明すれば2時間はかかるから言わないけどね。

 ま、人を批判する時は正しく批判しましょってことで。