オシム選考は不可解か?


 BLOGランキング上位でいつも拝見している「サッカーコラム トータルフットボール」さんが、オシム選考に疑問を呈しておられた。興味深いご指摘だと思ったので、自分の頭を整理するのにも役立つと思い、TBを掛けてレスを試みることにする。


 なお、僕の代表選考に関する考え方は、8月31日時点のエントリーで触れているとおり。ただ、代表選考に関する考え方は、試合数が増えるほど材料が増えるわけで、バージョンアップ(笑)させていく方針です。それはまたおいおい。

①水本の選考は妥当?
センターバックの人数が少ないのでは?
田中達也は選考外?
④山岸は、どの位置で使う?
Jリーグで活躍している、山瀬や梅崎がメンバーから外れて理由は?


 以下、一つ一つに逐次レスを。

①水本の選考は妥当?

 妥当であると思います。もちろん、経験を積ませるための選考とも考えられる。だが、水本は7節以降コンスタントに出場機会を得ているし、出場したほぼ全ての試合をフル出場しています。「レギュラーでない」は当たらない指摘だと考えます。


http://www.j-league.or.jp/data/2/?league=j1&genre=Precord&c=chiba&t=p_record&g=j1_1&y=2006
http://www.j-league.or.jp/data/2/?league=j1&genre=Precord&c=chiba&t=p_record&g=j1_1&y=2006


 千葉は最近調子を落としているとはいえ、現在7位。力量を把握しており、レギュラーの選手を招集するのは、なんら不思議なことではないと考えます。

センターバックの人数が少ないのでは?

http://www.jfa.or.jp/daihyo/daihyo/news/061001_02.html
http://www.jfa.or.jp/daihyo/daihyo/news/061001_04.html

 今回のメンバーは「ガーナ戦限定」の発表。1試合のためだけにCBが3人も4人も必要かどうか。僕は、阿部をCB起用する以上不要であると思います。


 今回は闘莉王と坪井が欠場するため、阿部を中央に置き、左に水本(山口)、右に青山という千葉に近いスタメンを組むのが妥当なセンではないかと思っています(若手を起用する、というオシムの発言とも符合します)。


 闘莉王と坪井がケガという、図らずもスクランブル態勢になった今回、オシム監督の「チームセットで選ぶ」という考え方がより明確に出たのかなと。もしかすると、その上で左サイドハーフは山岸になったり。

田中達也は選考外?


 妥当だと思います。田中達也はこれまで4得点。リーグでは6試合連続ノーゴールで、前節京都戦でようやく1得点した。代表では4試合連続先発しながら結果を残せなかった。むしろここで選出されるほうが不自然ではないでしょうか。

追記:コメント欄にてfrecce氏から「田中達也疲労を考慮して外された」という指摘あり。その可能性は、確かに高い。ですが、オシムはコメントでどうとでも言いそうなので、あまりコメントオリエンテッドに考えないようにします(参照:メディアに頼るの、やめてみるよ!

④山岸は、どの位置で使う?


 個性の生きる位置、すなわち左サイドハーフでしょう。そうなれば、これまでの活躍からすると三都主の控え。もっとも、左サイドから切れ込む個性という部分はオシム日本に足りない箇所であり、オシムが駒野を名指しこそしないものの「左サイドの攻撃が物足りない」と批判した部分。「左サイドのてこ入れ」と考えれば、十分に納得いく選考だと思いますが、どうでしょうか。

Jリーグで活躍している、山瀬や梅崎がメンバーから外れて理由は?

 ここがもっとも僕が重要だと思うポイントなのですが、オシムは、各ポジションをそれほどフレキシブルに考えていない可能性が高いからです。


 オシムは「2つのポジション以上をできねばならない」とは考えているでしょう。が、「高い位置でプレーすることに向いている選手」「ミドルゾーンからボールを持ち上がる選手」「低い位置で散らす選手」「低い位置で横のゾーンを満遍なくカバーする選手」と、MFには明らかに個性と適正が存在します。その個性を無視してまで、選手を起用することはない。


 鈴木啓太にトップ下をやらせたり、遠藤にセンターバックをやらせたり、三都主に右サイドをやらせたりしない。駒野の左サイドバック起用、阿部のセンターバック起用は「適性」があるから。「適性に応じた配置」がまずあり、その個性ごとに人数が決まっていると考えるのが自然でしょう。


 その文脈から山瀬と梅崎が外れた理由を推測すると、彼らはトップ下のような「高い位置でプレーする適性」。その枠の上位にいるのが羽生、二川、そして今回入った中村憲剛ではないかと思います。山瀬と梅崎は、トップ下以外のポジションでは起用のメドはないでしょうから、今回は見送ったと。羽生も二川も中村憲剛も、クラブでの調子は良い。そうなったら、あとは「試してみたいか否か」ではないか。


 以上、こういう形で推測を立てて見ました。「じじ」さん、読者諸兄はどうお考えになりましたでしょうか? よろしければ、コメントあるいはTBでご感想をお聞かせください。

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