「しっかし、マトは良い選手だな」ってことで動画集

 広島vs.大宮で2得点を挙げたマトことMato Neretljakについて。

 毎度のことながら、大宮さんは良い外国人を連れてきますな。デニス・マルケスしかり、ラフリッチしかり。過去にはトゥットだってそうだし、大爆発する前のバレーもそう。新潟さんで確変中のペドロ・ジュニオールも、大宮が連れてきた選手ですね。ウデの良い代理人と契約しているのでしょうし、推薦された選手と契約できる財力もあるのでしょうし。いずれにせよ、羨ましい限りです。

 んで、マトについては、ネット上に幾つか動画が上がっていますな。まずは、DailyMotionに上がっていた特集を。

 http://www.dailymotion.com/video/x7atd3_mate-neretljak_sport

 ヘディングに関してはどんだけフリーにしてんすかって感じですが(笑)、やはり強いですな。んで、それよりもFKですよ。01:55あたり、低い弾道のFKを決めているシーンがあります。このキック自体はそれほど強くないですが、広島vs.大宮で叩きこんだPKを見る限り相当強烈な左足を持っていそう。

 

 こちらは、水原三星時代の映像です。前半3分、FKを打点の高いヘッドで折り返してアシストを決めています。

 

 こちらも水原三星時代。4/26/2008とあるので、ちょうど1年前ぐらいですね。動画でいうと1:25前後。76分、CKをファーポストで受けたマトが、やはり打点の高さを生かして折り返し、Park Hyn Beomのゴールをアシストしています。

 このクラスの選手をコンスタントに連れてくる大宮さんのスカウト力に嫉妬。恐らく、現在のJリーグにいる外国人DFの中でもトップレベルでしょうね。今シーズンの大宮の守備陣は、相当に手ごわそうです。実際清水を完封しているわけですしね。

 まあ、そんなマトがいる大宮から2点取った広島は、だから結構すごいんですよ(ココに繋げたかった!)。

J1はボランチ不足ではないか? ほか

■J1はボランチ不足ではないか?
⇒色々なチームをざっと見た。「ざっと」なので漏れがある可能性もあるのでスイマセン。

 思うのは、ボランチが足りないってこと。「守備的MF」はたくさんいるが、ゲームを作り、動かし、緩急をつけ、試合の流れを決定づける存在が少ない。G大阪の遠藤、鹿島の小笠原(復帰おめ)ぐらいじゃないだろうか。まあ、彼らにしても中盤の底にいるだけじゃないし、遠藤は今は前目やってるんだっけか。

 いずれにせよ、ボールを動かす能力、個人の守備力、ゴール前に飛び込んでいく得点感覚、運動量etc. 一つ一つのスキルを保持する選手はいる。しかしボランチというのはその名の通り「ハンドル」。チームの中心として、チームの意思を体現し、チームメートから全幅の支持を得て、そのプレーの良し悪しがチームのパフォーマンスに影響するほどの存在じゃないといけない。

 そういう選手は、今のところ多くないと思う。だから代表のボランチは遠藤で固定されている。長谷部にも稲本にも橋本にも青木にもできないプレーが、遠藤にはできるから。

 森崎和幸は、そういう意味で大チャンスで、かつラストチャンスだと思う。彼はボランチなので。そして、年齢的に2014年W杯は難しいので。

 広島にはストヤノフ森崎和幸という「最終ラインのダブル司令塔」がいる。が、森崎和幸ストヤノフにはできない「緩急の“緩”を作る」ことができる。彼がボールをキープし、動かすことで、確実にチームは落ち着きを取り戻し、やるべきことに集中できる。もちろん森崎和幸自身も攻撃に絡むし、ラストパスも出せる。遠藤のようなFKはないので、そこはネックなのだけど。

 まずはチームがしっかり結果を出していき、その中で「好調の広島を指揮しているのは誰か」「森崎和幸だ」という話になればいい。大宮戦しっかり勝とう。


■ミシャをどこで「支持」するか?
 ミシャ批判派と思われている僕ですが、そして実際に批判を大量にものしてきたわけですが、それは一点「守備を整備しなければJ1ではやられる」という根拠からでした。そして横浜FM戦でも実際につまらないミスで2失点を献上しているわけなので、その批判自体は相変わらず正しいと思ってはいます。

 が、彼がこのままガンとしてやり方を変えず、つまり守備の整備もせずセットプレーの守備練習もせず、ひたすら「ボールポゼッションで相手を上回り疲弊させ体力を絞り取り、攻めを構築する体力も精神力もない状態にもっていく」という現在の戦術を貫き、その上でJ1残留を果たしたのなら。
 
 これはもう、もろ手を上げて降参するほかないでしょうな。そりゃ当然だわ。僕のような「普通の感性」の人間では絶対にできない、考えもしないような方法論で、ひょっとすると1994年あるいは2001年後期をしのぐ過去最強チームを、当時より遥かに限られたリソースで作り上げるかもしれないんだから。

■ミシャはトルシエ以上のクレイジー
 だと思う。
 
 トルシエはミシャと同じように徹底したボール支配を望み、旧来型のCBを切り、中田浩二をMFからコンバートさせ森岡、宮本、中沢らと組ませた。フラット3を採用し、ゾーンを圧縮させ中盤をコンパクトにし、3バックの弱点であるワイド裏のケアを容易にさせ、かつ3バックの優位性であるワイドの広がりを使い、そこに旧来型の司令塔(中村俊輔小野伸二本山雅志ら)を置くことでボール支配を徹底させた。そこで求められたのはフラット3の全選手がリベロとしてふるまうことだった。

 しかしトルシエにできなかったのはGKのフィールドプレーヤー化。スウィーパーとして機能させるため、GKはプレーエリアの広い川口が重用されたものの、足元の技術を徹底して鍛えるような練習はおそらく出来なかった。
 
 しかしミシャは、クラブ単位で、しかもJ2という結果としては「ゆるい」場所で思う存分GKの足元を鍛え上げることに成功した。佐藤昭の足元の技術は、1年で見違えるほどに伸びた。
 
 ここで佐藤昭が「機能」すれば、広島のサッカーはおそらくトルシエの代表をしのぐボール支配力を手に入れると思う。そういう意味で佐藤昭には頑張ってほしい。

「毎日会えるのが親友じゃねえよ!」

 あー、これは昔ちょっと考えたなー。


http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20090302_horiemon01/
G:親友みたいなものっていうのは、昔に作った親友なんですかね、それともそうではない?

H:いや、昔の友人は価値観が変わってきているからなかなか難しいんですよ。住むところとかも違うし、今やってることも違うし、立場も違うし、なかなか、そうなりづらいというか。誰かね、ある人がこういう風に言ったのを聞いてすごい楽になったんですけど、「友達っていうのは、別に、何年も会わなくたっていいんだ」と。

G:いい言葉ですね。

H:だから、別に五年ぶりに会ったって、友達は友達なんだよ、みたいな。

G:ああ、それはありますね、確かに。

H:毎日連絡するのが親友じゃねえよ、みたいな。

G:それはありますね。

(中略)

H:でも一般的な親友の定義とはちょっと違うような気もするけど、それが実は本当の友達のような気もするんですよね。だからずっといつも一緒にいて、いつもつるんでるってのが本当に友達なのか、っていうのはあります。

G:なるほど。

H:何かその友達関係を維持するためにみんな努力したりするじゃないですか。

G:ああ、なんかそういう変なのがありますね。

H:ね?そういうのは本当の友達じゃないんだろうなー、みたいな。ふっと思ったときにこう、連絡をする、みたいなのがいい友達なんだと思います。

 もちろん「毎日いつでも連絡取れる≠親友じゃない」ですが。

 今週末に恵比寿で友人の結婚式があるんで出席してくるんですが、彼とはネットでも繋がってないし、連絡自体5年ぐらい取ってなかった。それでも結婚するって聞いた時に久し振りに電話して、軽く2時間は喋って、あっという間に学生時代に戻ることができた。

 彼との友人関係を保つ努力ってのを、僕はいっさいしていない。年賀状すら出していないし(笑)、メアドや携帯番号が変わったときに教えてもらえなければそれっきりになる。のだけど、そうはならんだろうなというか、そもそも「音信不通になる」という発想をしないというか「いずれどこかでまた会えるだろう」というヘンな確信があるというか。

 たぶん彼は親友なんだろうなーと思う。もっとも「親友じゃなければ価値がないのか」っていうとそんなことは全くなく、自分のケースを考えても交友関係は圧倒的に「狭く深く」から「薄く広く」にシフトしていっている。

 あらゆる関係性に中心と周縁があるのは当然だし、それはネットが“ある程度フラットにした”といっても変わらない。自分自身も誰かの周縁にいるし、まあ誰かの中心付近にいるのかもしれないし。関係性の濃度は変わっても、構造は言われてるほど変わってないと思うし、それが孤独感を醸成するかっていうとそんなことは全然ない。自分に関しては、基本的にベタベタするのは嫌いなこともあり。



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The Prodigy『Invaders Must Die』がUKチャート1位獲得(BBC)

 記事のタイトルは「The Prodigy album invades chart」ですw

 http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/7917901.stm
It became the techno-punk act's fifth UK number one album, and is one of the fastest selling albums of the year with 100,000 copies sold.

 UKではすでに10万枚突破したそうな。んで、日本でも1位になっているようです。http://www.oricon.co.jp/rank/wa/w/


 2/5にSHIBUYA-AXであったプレミアライブに行って来たんですが、もう最高。3分の2が新曲で初見にも関わらず、フロアの盛り上がりは尋常じゃなかった。直感的に「体感できる」、あっという間に沸点にもっていかれる曲が多かった。

 マキシムに4度も水をぶっかけられたり、イングランド人と体当たりして体幹からズラされたり(笑)、まあとにかく久しぶりに激しいライブでした。

The Prodigy / Invaders Must Die
 http://www.youtube.com/watch?v=EiqFcc_l_Kk&fmt=18:MOVIE

The Prodigy - Omen
 

いとうやまね『世界中から集めた サッカー誰かに話したいちょっといい話』

 子を持つ人、これから子を持つ予定の人、これから生まれてくる子供たちに責任を負う人、つまり全世界の人々にお勧め。


サッカー 世界中から集めた誰かに話したいちょっといい話(単行本) いとう やまね (著)
単行本: 237ページ
出版社: 東邦出版 (2008/12/5)

第一章 サッカーの揺りかご ヨーロッパ1
第二章 路地裏の友たち 中南米
第三章 少年たちの熱い風 アフリカ
第四章 遥かなり故郷 ヨーロッパ2
第五章 懐かしき我が家 アジア

 印象的なのは、このお話に出てくる元・子供たちは決して孤独ではないこと。

 チュニジアのモンデールは気難し屋のシーハおじさん相手にハラハラしながら、トルコのハシムは近所の家にボールを蹴り込んでこっぴどく叱られながら、ロシアのパベルは毎朝お父さんと一緒にボールを蹴りながら、スペインのホルヘはバルサファンに囲まれつつエスパニョールを懸命に応援しながら。あるいは日本の山路さんは、人工肛門をつけた腹をパーンと叩いてボールを蹴り、同い年くらいの仲間とビールで乾杯する。御歳はなんと77歳だそうだ。

 サッカーを通じて彼らは、人との接し方、距離の取り方、議論の仕方、「やりすぎない」ケンカの仕方、気難しいおじさんと付き合う方法、夢のあきらめ方、つまり人生に必要な大部分のことを学んだ。そこには、必ず周囲の助けがあった。同級生、上級生、下級生、両親、先生、クラブのコーチ、近所のおじさんおばさん……つまり「地域社会」だ。日本的な言い方に聞こえるが、彼らは明らかに「地域ぐるみ」で育てられた元・子供たちだ。

 こうした環境は、日本からどんどん失われている。

 日本における「子供への投資」は、ある意味で最もないがしろにされていると感じる。確かに家計から教育費という形での出費は多い。文部科学省の統計によると、幼稚園から高校3年生まですべて国公立だった場合の学習費は約571万円、すべて私立に通った場合の学習費は約1,678万円となっている。

 しかし一方で、子供の教育・しつけに責任を負う主体が希薄に感じる。両親は教師に、学校は家庭に責任を押し付け合い、間に挟まれた教師が双方の突き上げを食らって疲弊する。そんな話を身近に聞く。

 学校から家庭までの道、つまり地域社会はもはや安全でなくなった。生徒は防犯ブザーを手放せず、GPSつきケータイがよく売れる。「学校になぜケータイが必要なのか」と問われ、「安全確保のため」と答えざるを得ない現実。もちろん、公園には「安全のため」としてボール遊び禁止の立て札が誇らしげに飾られている。

 こうした中で子供たちが「幸せ」を得られているのだろうか。大人たちは「幸せ」の何たるかを示せているのだろうか。ちょっと想像が難しい。少なくとも、僕には自信がない。

 だからこそ、この本は読まれるべきだ。本書に出てくる元・子供たちの国々の大部分は、日本よりはるかにGDPが低い。所得水準も低い。安全でもないだろう。ボールなんて布をツギハギにしたボロだったり木の実だったり、素足でアスファルトを駆けずり回るのが日常だったり。それでも、彼らの顔に笑みは絶えない。幼年期を懐かしく、愛おしく、手のひらで大事に包み込むように語る。文末に飾られた彼らの写真が一様に笑顔なのは、カメラマンのリクエストに答えただけ、ではないだろう。

 彼らの笑顔を見ながら、あなたは少しだけ苦い思いを儼みしめるだろう。日本から、こうした光景が失われつつあることに思いをはせて。その苦味が、「この光景を日本にも」という思いにつながるのであれば、著者の念願は果たされたと言っても過言ではない。そう思う。

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「SNSが健康を阻害し、人を孤立させる」?


 http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/7898510.stm

 内容はタイトルの通りで、1987年から比較すると「英国における対面コミュニケーションの数が劇的に減っている」とバイオロジストのDr Aric Sigman氏が主張しています。

 個人的には、メリットに触れず、デメリットを誇張しすぎのような気もします。といっても統計的なデータによる反論ではなくて、僕自身の体験ベースにおける違和感の表出なんですけど。

>"When we are 'really' with people different things happen," he said.
>"It's probably an evolutionary mechanism that recognises the benefits of us being together geographically.
>"Much of it isn't understood, but there does seem to be a difference between 'real presence' and the virtual variety."

 このあたりは確かにそうだとは思う。対面で得られる情報はemailのそれと比較にならないほど多い。視覚メインのonlineに比べて聴覚、嗅覚、触覚を刺激されるわけだから当然。

 ただ、

>"In less than two decades, the number of people saying there is no-one with whom they discuss important matters nearly tripled."
>「この20年で、“重要な事柄について議論する相手がいない”という人は現在の3倍近くになった」

 これに関しては、自分の感覚上はむしろ逆で、僕に関しては3倍以上増えた。

 20年前は級友のせいぜい数人に担任しか相談相手がいなかったし、10年前も似たようなものだった。それが、SNSの発達によって3倍程度には増えたと思う。まあ、それだけ僕に困らせられる人が増えたってことだから一概に良いこととはいえないけど(笑)。

 それよりも、

>Dr Sigman maintains that social networking sites have played a significant role in making people become more isolated.

SNSは人を孤立させる」って言ってるんですが、孤立することに関してはSNS以前のほうが多かったです。個人的には。

 むしろ今はSNSやブログがあることで何とか社会との接点「らしきもの」を見出すことができるし、更新することによって「少なくとも生きてる」「少なくとも(更新できる程度には)元気」という情報を伝えあえている。

 なので、「SNSが健康を阻害する」とは一概には言えないのではないか、と思います。まあ、そういう事例があることは間違いないとは思うけれども。あと、健康被害についてはSNSの問題というより電磁波の問題な気がしますが、気がするだけ。

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中韓とは、親善試合を控えるべきではないか?(パンパシ雑感)

 ここんとこ忙しく、更新の時間はおろかブログの管理すらできない状態でスミマセン。今日は比較的時間があるので、まずはこのネタを。

 http://www.ppchampionship.net/news/article.jsp?ymd=20090221&content_id=219137&vkey=news_panpacific&fext=.jsp

 大分トリニータが、the Pan-Pacific Championshipの3位決定戦を戦い、Shandong Luneng Taishan FCに2−1で競り勝って3位を確保したという記事です。Shandong Luneng Taishan FCってどこだよ、って話ですが、山東魯能と書くとサッカーファンは分かると思います。

 試合内容は、端的にこの記述で要約されるようです。もちろん大分が素晴らしい戦いを見せたのだとは思いますが、それ以上に山東のラフな戦いぶりが気になりました。

>With a man advantage, Trinita had plenty of space at midfield for most of the second half. The Japanese side had a handful of opportunities to add to the score late in the match but couldn't catch a break.

山東が早々に退場者を出したため、大分は後半いっぱいを数的優位で過ごし、多くのチャンスを作り出した」という内容です。

 記事の通り、山東は25分に元ジュビロ磐田のAleksandar Zivkovicが退場処分を受けました。ジヴコビッチという登録名で、2000-2004シーズンまでプレーした選手ですね。

 そのハイライト動画はこちら。高松とウェズレイのゴールも見ることができます。

■2009 2 22 Pan Pacific Championship Oita2:1shandongluneng Highlights
 http://www.youtube.com/watch?v=jAno_ZtRnAo:MOVIE

 オレンジ8番ジヴコビッチが、青11番鈴木慎吾の左足を思い切り刈っています。故意かどうかは分かりませんが、結果的に鈴木の左足を後ろから削る形になっていて、危険なプレーではありました。

 この退場が呼び水になったのかどうかは分かりませんが、その後のハイライトを見る限り山東は悪質なファウルをいくつか重ねた様子。そして89分、やはり鈴木を削ったWan Chengが一発退場を受けました。

>Shandong had another player ejected with a red card in injury time, seconds before the final whistle. Wan Cheng tackled Suzuki from behind. That prompted a short Skirmish between a handful of players from both sides. Trinita's Roberto De Figueiredo was also ejected.

 youtubeの3:29付近にありますが、明らかにボールに間に合わないタイミングで、両足で、足の裏を見せて鈴木の右足を刈りに行っています。選手生命を脅かしかねない極めて悪質なファウルであり、レッドカードだけでなく複数試合の出場停止も検討されるべきではないかと思います。

 記事にも「That prompted a short Skirmish between a handful of players from both sides.(このプレーが原因で、両チームの数選手の間で小競り合いが起こった」とあるように、ラフプレーに怒った大分MFホベルトが相手選手を突き飛ばし、報復行為とみなされ退場処分を受けています。

 http://en.wikipedia.org/wiki/Pan-Pacific_Championship

 この大会はMLSのプロモーション、および環太平洋・東アジアとの交流戦的な位置づけだと考えられます。昨シーズンはAリーグからシドニーFCが招待され、今年は韓国の水原、中国の山東が招かれています。日本からは、2007ナビスコカップ王者のG大阪に続き、2008ナビスコカップ王者の大分が出場しました。

 大会の性格上、真剣勝負というよりは親善の性格が強い大会であり、それは他国にとっても同じではないかと思います。両チームの、両サポーターの、ひいては両国の親睦を深めることが最大の意義ではないかと思います。

 しかし、山東のあまりに悪質なファウルを見ると、試合後にそのようなムードが醸成されるとは考えにくい。実際、森重真人はJ's goalにて

 http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00078058.html
>Q:終了間際に小競り合いがあったが。
>「(鈴木)慎吾さんが後ろからガッツリやられたので、後ろから見ている者としてはカチンときた。相手のレッドは当然だと思う」

 こうしたコメントをしています。親睦を深める、ということとは程遠いように思います。

 問題なのは、悪質なファウルを繰り返す中国のチームは、山東だけではないこと。すぐに頭に浮かぶのは、2008年AFC東アジア選手権における中国代表GKのラフプレー。安田理大の腹部をめがけてとび蹴りをかましたシーンです。

 http://www.youtube.com/watch?v=AZL7tPrWdto:MOVIE

 このプレーで、安田は負傷退場を余儀なくされました。このシーンだけでなく、下の動画では中国代表の目を覆わんばかりのラフプレーの数々が映し出されています。

■EAFF Cup China×Japan Chinese dirty football
 http://www.youtube.com/watch?v=nY-AEZjsPT0:MOVIE

 そして、韓国のチームも正直似たり寄ったりです。直近では、2009年2月20日に日刊スポーツに掲載された記事を。

 http://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp0-20090220-462824.html
>前半44分、相次ぐラフプレーに長友が怒った。ゴール前で小突かれると、ひじを突き出して「反撃」し、食いつかんばかりに詰め寄った。同僚が仲裁に入り、自ら手を差し出して和解したが、後半10分にDF茂庭が顔面に強烈なひじ打ちを受けた。3−1で勝ったものの、試合は荒れた。温厚な性格で、試合中に激高することはめったにない長友が、「話にならない」と3度も繰り返し、顔を紅潮させた。

 日刊スポーツは「変身」だとか「闘将へ」だとかでお茶を濁していますが、そんなことよりも韓国チームのラフプレーへの厳しい言及があって然るべきでしょう。

 すべての中韓チームが、このようなダーティなプレーばかりするわけではないとは思います。しかし、こうした傾向は明らかに中韓のチームに多く見て取れます。激しいのではなくて、汚い、スポーツマンシップに欠けるプレーの数々です。

 こうした傾向が続くと、チームを見守る側としては非常に不安になります。22日には宮崎でキャンプ中のサンフレッチェ広島浦項スティーラーズと対戦し3−2で競り勝ちましたが、結果よりも「選手が無事だったこと」に心底ほっとしているのが正直なところです。このような状態は、正常とは思えません。

 個人的には、タイトルの通り中韓のチームとはしばらく親善試合を行うことを止めるべきだと思います。ピッチ外の経緯がどうあったにせよ、選手が壊されるリスクを負ってまで「親睦を深める」必要はないですから。